アディス・アベバ

アディス・アベバは世界で3番目に高地に位置する首都で、アフリカ連合の本部がある、僅か100年ちょっとの若く活気のある都市です。皇帝ミュニリクの終わりの1887年まで紛争の合意はありませんでした。
ミュニリクはアンコバーにある彼の元の宮殿から現在のアディス・アベバにあるエントット山に移りました。しかしながら彼の妻、タイトゥは谷から湧き出る温泉を愛してやみませんでした。彼女の要望により、ミュニリクは谷(タイトゥによりアディス・アベバ(’新しい花’という意味)と名付けられました)に家を建てました。

タイトゥの温泉は今でも存在しています。以前と異なるのは、フィンフィネ公衆浴場の一部になったことと、ヒルトンホテルのスイミングプールに注ぎ込んでいることです。かつての田舎町は、短期間で急速に活気のある大都市へと変貌しています。そして、好景気がアディス・アベバをさらに発展させ続けています。高層ビルが、まるで雨の後にマッシュルームが芽吹くように、建設されています。新しいショッピングセンターが次々と建設され、3車線の主要道路を車が行き来しています。

にもかかわらず、アディス・アベバの古い町は新しい都会の町中に存在します。荷物を運ぶロバの群れが主要道路をうろついています。牛が草のある場所で放されていたり、伝統的なドレスを着た女性たちが教会の前に集っています。舗装されたアスファルトの道路を離れれば、土埃の舞う泥の道沿いにブリキの小屋が立ち並び、植物が庭に生い茂り、その一方では川で洗濯をする女性がいたりします。どこにいても、正反対のものに出会えるでしょう。着飾った女性が、穴ぼこだらけのアスファルトをぐらつきながら歩き、新しいSUV車がヤギを積んで走り、ビジネスマンがちびちびとカクテルを飲む流行のバーのすぐ横で、小さなブリキの缶に強い地酒をいれて売り歩く行商。ミナレットからの祈りを知らせる声、その間から聞こえる薄明かりに響くエチオピア正教の詠唱。この混在こそが、この都市の特別な魅力であり、旅行客を魅了するところです。そして、すべてが調和、共存しており、これらがアディス・アベバを特別な街にしています。

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ピアッサと呼ばれる街の中心地は、都市の北部に位置しています。たくさんの人で溢れ、押し合いへし合い状態で、そこには小さなレストランやバーのような行商人もいます。イタリアに占拠される前の家々や、1907年に出来た最初のホテル’タイトゥ・ホテル’などがある古い街の中心地です。ホテルやレストランは今でも昔のままの状態(家具なども)で営業しています。すぐ近くの、銀などの宝石を売る店が立ち並ぶ宝石通りでは、銀の量り売りをしています。
エントットへ続く通りがシュロ・メダで、そこでは地産のスカーフ、伝統的な刺繍の施されたドレスやコットンのブランケットなどが売られている大きなマーケットが日々開かれています。

しかし、実際の商業の中心地はマルカートです。マルカートはアフリカ大陸最大のマーケットです。ここはたくさんの人で溢れ、混沌としています。整然とした混沌の中で、あなたが未だかつて欲しいと思わなかった、もしくは今後も決して欲しいと思わないかもしれないような、スパイス・金属製品・伝統的な台所用品・輸入品・家具などに出会うでしょう。しかし、物は試しです。ただ見に行くだけでも面白いでしょう。

平穏と静けさを見つけに博物館へ行きませんか? アディス・アベバ大学内にある民俗学博物館と国立博物館は特におすすめです。国立博物館では、有名な350万歳の人骨の複製、ルーシーを見ることが出来ます。他の見所は、小さなライオン動物園です。そこでは見事な黒いたてがみの、希少なアビシニアン・マウンテン・ライオンを見ることができます。前のライオンの子孫は皇帝ハイレ・セラシエが飼っていました。

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